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「なるほどの対話」著者:河合 隼雄、吉本 ばなな

以下の本の構成。
河合さんと吉本さんとの対談①、
吉本さんから河合さんへ手紙で質問で回答、
河合さんから吉本さんへ手紙で質問で回答、
河合さんと吉本さんとの対談②。


対談が2つも入って、質問回答もあり、面白かった。
感想なんてヤボヤボ(笑)


>心に残った覚え書き
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傷ついたままで戦うというか、これが必要なわけですよね、次のステップが。
「いかに折り合いをつけるか」という言い方をしてもいい。
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河合:能率よくするのが好きやったら、能率よく死ねと。うろうろ生きてないで。うろちょろするのが好きだから生きてるわけでしょ。だから、アメリカン・カルチャーが優位になったら、人類は滅亡するんじゃないかとおもいますよ。
吉本:時間がはやく進んじゃいますよね。人間の体のリズムと関係無く。
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吉本:日本的しがらみというのは何かの役に立っているんでしょうか。
河合:やっぱり能力のない人を支えている強力な武器でしょうね。
吉本:なるほど!
河合:日本は犯罪が少ないでしょ。安全ですよね。それも日本のしがらみのおかげだと思いますよ。
吉本:じゃあ、有効に機能している・・・。
河合:カルチャーというものは、すべてプラスとマイナスの両方を持ってますから。
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しがらみの方を不問にしながら、みんな頭でいいシステムを考えようとするでしょ。
頭で考えたいいシステムというのは、まず機能しない。それで「おかしい、おかしい」というようなことが、しょっちゅう起こっているんじゃないですか。それは政治だけじゃなくて教育もそうだし、みんなそうでしょう。
いまはみんな頭がよくなっているから、知的に、ある程度精選されたものにしようとすればするほど、実態から離れてしまう。そのとき、そこに向かって現実的なことを言うのは、ものすごい勇気がいりますよね。
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吉本さんが世間話が出来なかった話をする。


河合:世間話も一種の宗教ですよ。


ここから、
世間話が出来ない者をいじめるのは、異教徒だから、やっつけないといかんから。
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いま現代人は、みんな「社会」病にかかっているんです。なにも、社会の役になんてたたんでもええわけですよ。もっと傑作なのは、ただ外に出て働いているだけなのに社会に貢献していると思っている人がいる。貢献なんてしてないですよね、金もうけに行ってるだけでしょ。「そんなん、別に」とぼくは思ってます。
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今、うまくいっている人達は時代精神に合っているだけ。
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日本の社会は、個人のクリエイティビティを犠牲にしながら、みんなが安全に暮らしている社会
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河合:少数精鋭のグループは絶対ダメなんです。お互いのなかで疲れ果ててしまうから。精鋭でない人が混じっているから、だいたいうまいこと行くんですよ。会社経営などで「少数精鋭」というけれど、ぼくは「言うのはええけど、実際にしたら、あきまへんで」と言っています。
吉本:みんなの個性がぶつかり合ってたら、気の抜けるところがなくなっちゃう。
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吉本:「自分をたのみにする」というのは、言葉の響きのよさとは反対に、情けなーい、かっこ悪ーいことの方が多いと思う。
河合:内実はそうですよ、みんなから馬鹿にされたり。
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一般で使われている「自己実現」という言葉は「他己実現」。他人が素晴らしいと思うことをやってるだけ。
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「自分自身を知る」ということは、途方もないことでしょ。それをやりだすと、ものすごいノイローゼの症状がでてきたりする。
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臨床心理士の治療の場面で、
うまいこといったやつは、わけわからんのや。失敗したのは、全部わけがわかる。
失敗した事例は、論理的に説明可能なんですよ。
本当にうまくいった事例は、論理的に説明できないのではないかと思っているんです。
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技術に関して言える事があるとすると、技術は偶然にアクセスする最低限のもの。それがないと偶然にさえアクセスできない。
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「人間が人間を愛するのが最高だ」とかいうやつに限って、ほんまはあんまり愛してない。
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「相談料返して」。その人が「ほんとに、何が言いたいのか」
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自分がわからなくなったときというのは、まだ自分のなかに、「ぼくが治そう」という気が残ってるんですよ。「こうすれば」とか「ああすれば」とか「こうしてあげたら」とか、どこかに残っているんです。それを越えないといけないんです。
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ぼくだけの個人の力で闘って、治せるはずがない。ぼくは個人の力を、ほとんどあてにしてないから。
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「死にたい」という言葉でしか自分の「生きたい」を表現できませんでした。


その意をくめば「生きたいということが、どんなに困難で、どんなにたいへんで、やっぱり死んだ方がいいというぐらいのところなんだ。」ということになるのでしょうが、「死にたい」としか言いようがない。
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謙虚であるということと、自分を信じること。このふたつがシャーマンの条件。

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