ミケハのブログ

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「思春期をめぐる冒険 心理療法と村上春樹の世界(新潮文庫)」著者:岩宮 恵子

大変興味深い内容だった!


臨床心理士の著者さんが診療の場面にて「この患者さんは、こういう状態ではないか?」と、村上春樹さんの作品からヒントを得て理解しようとする。
村上春樹さん自身が「自分が小説を書くのは自己治療的」と言っているそうです。
なので、心理的な問題において、村上さんの作品は効くのか?!


また、この本は、臨床心理士による村上春樹さんの作品解説と言っても過言ではありません。
「心理学から見ると、村上作品はこう解説するのかー!」と別の視点を得られて面白い。


>思春期と異界
思春期の時は、こちら側とあちら側(あの世、別世界、異界、見えない世界など)の境界があやふやになるような時期である。
あちら側に関わらなくなるのが、大半の大人達。しかし、あちら側のフタを閉めちゃった人達は、後であちら側を思い出す事になるかもデス。
というのも、この本で出てくるAさんのお母さんが、やっぱり自分が母にされた事についてフタをしていた。
そして、Aさんの問題について、Aさんのお母さんが悩んだ経過中に、上記のフタをしていた思いが蘇ったである。
「あの時、フタをしていた思いを、今のAも思っているのかもしれない。」と。


子供は、親の見たくないモノを見せてくれる。


>感想
あちら側とは、プラトンのイデア(茂木さんに言われてしまった)、古事記のイザナミが亡くなった後に居た「根の国」、平行世界、多次元宇宙など、いろいろな現れ方をしているモノなのかもしれない。


そして、臨床心理士(河合隼雄さん系だけかな?)とは、何だか現代のサニワ(審神者)のようだと思った。
巫女さんが降ろしてきたモノを、神かそれ以外かを判定する。神で無ければ、お帰り頂く感じ。
患者さんから出てくる行動や心理的なモノについて、世界に合わなければ、お帰り頂く感じが似てる。と思ったけれど、書いてみると、補正/矯正みたいな方が強いのかな~。そうなると、サニワでは無いか~。


しかし、一昔前では、スピリチュアルの棚にあるような話ですな~。
ビジネスの棚にも、運を上げるとかあったりして、ますますスピリチュアル系と現実の境があやふやになってきている様な気がします。


読んでおいて損無しデス! おススメ!

「幸せの波動(僧侶と科学者が探る「愛のエネルギー」の高め方)」著者:小池 龍之介、前野 隆司

幸せの4つの法則
・やってみよう
・ありがとう
・何とかなる
・ありのまま


人に対して好き、嫌い、無関心の3つがあるが、
小池さんは「好きでも嫌いでも無関心でも無い」という感じで人に接するようになったそうだ。
ふむふむ、それはゼロポイントかな。


また、瞑想において、感情を見る時、上記の「好きでも嫌いでも無関心でもない」でホンワカと「あ~、怒りがいますな~」的な感じで見ると良いらしい。


この頃、ポジティブネガティブ/プラスマイナス/好き嫌い/善悪などで無く、中庸/ゼロポイント/ゼロ地点などの情報がたくさん入ってきますな~。

「はしもとみお 猫を彫る」著者:はしもと みお

たまに猫の写真集でも見てホンワカするか~と思ったら、表紙は本物の猫で無く、木彫りの猫でした。


しゅげ~! 動きそうな質感。木彫りはぬくもりがあってええね~。


そもそも、著者さんがなぜ動物の木彫りを彫っているかというと、飼い主さんの亡くなった動物たちの思い出のためだそうな。


若い頃は、どうせ先に亡くなって悲しい思いをするなら飼わない方がいいじゃん!と思ったが、
たとえ束の間でも、共に生き、看取るというのは、それはそれでねぇー、良い言葉が思いつかないが、良いんじゃないかな~と思う。
いや、亡くなったら、すげー落ち込みますけど。


そもそも、ペット飼えないマンションじゃん。
木で動物彫ってみたい!

「言葉を育てる 米原万里対談集(ちくま文庫)」著者:米原 万里

日本産、ロシアで鍛えられし妖刀、米原万里。


表紙がかわいいマトリョーシカのイラストで名前のイメージもあってか、児童文学か絵本作家の方の対談かと思ったら、元ロシア通訳者、今は作家さんの米原さんの色々な方々との対談でした。


小学3年までロシアの教育を受けて、小学4年で日本に帰ってきて教育を受けた時の感想がナルホドと思う。
今まで日本の教育しか受けてこなかった私にとって、他と比較する定規が無いので「日本の教育は、自虐者を大量生産する方法でダメだな~」しかなかったけれど、どのようにダメかがわかります。


また、糸氏重里さんとの対談でも、日本の作文教育は、自分をさらけ出すのが先生から良い点をもらえるが、ポルノかAVと変わらんやん、てな事も納得。


日本教育の気持ちのモヤモヤが、言葉で説明された様な気がする。


他、通訳者時代の日本の官僚や政治家の井の中の蛙的なエピソードも面白いです。

「すべては魂の約束」著者:山川 紘矢、山川 亜希子、磯崎 ひとみ(聞き手)

よりかからず、とらわれず、自分を生きる時代。
何があっても、すべて大丈夫。


精神世界の本を数々翻訳してきた夫婦の、対話と人生の後輩たちへアドバイス。
まあ、対話というより思い出話かな。


読後は、なんだか暖かい気持ちで満たされる。


しかし、今、問題の渦中に居る人や、精神世界に興味が無い人が読むと「かぁー、何を絵空事を言ってるんだ!」となると思う。
私はちょうど問題が一段落したところなので、スンナリと読めた。


結局は、何があっても大丈夫!と言ったところか。
でも、ホントにしょーなのー?!と思う自分も居るのだよ。